医学の進歩を支えている顕微鏡の話

小学生や中学生の頃に、理科の実験で顕微鏡を使ったことがあるという人は多いのではないでしょうか。家庭用の顕微鏡を使って、自由研究に用いたという人もいるかもしれません。
医学の世界でも、顕微鏡はよく使用されます。医学で使用される顕微鏡は、中学校の理科室にある顕微鏡とは異なります。基本的に研究用や医療用の顕微鏡には、デジタル式の顕微鏡と電子式の顕微鏡があります。機能が自動化されていたり、処理のスピードがとても速かったり、学校用の顕微鏡とは一線を画しています。例えば、医学用の顕微鏡の中には、一度ピントを合わせれば、どのような倍率に変えてもピントが合い続けるという便利な顕微鏡があります。
医学用の顕微鏡は研究だけではなく、手術にも使用されることがあります。眼科の非常に細かい手術をする際にも、顕微鏡は活躍しています。強いLEDの照明がついた歯科用の顕微鏡もあり、暗い口の中がハッキリ見えるようになっています。モニターが搭載された顕微鏡の場合、顕微鏡で観察した内容を、高画質の映像としてリアルタイムで確認することができます。顕微鏡は1度に1人しか対象の観察ができないというイメージがありましたが、モニター付きの顕微鏡であれば、複数人の患者を同時に診ることが可能になっています。
日常生活とは無縁に感じられる顕微鏡ですが、実は医学の世界ではよく使用されており、医療や手術など私たちの生活にも密接につながりがあるのです。